酸化LDLが動脈硬化の原因に

酸化した悪玉コレステロールが「酸化LDL」で、動脈硬化を誘発する危険な要因となります。

悪玉コレステロールが酸化した【酸化LDL】

いわゆる「悪玉コレステロール」と呼ばれているLDLコレステロールは、肝臓から体の中で必要とされる組織(細胞)にコレステロールを運搬するという重要な働きをしています。

しかしながら必要以上に肝臓でコレステロールが作られたり、コレステロールを含む食べ物を多く食べたりすることでコレステロール値が高なると、コレステロールを運ぶLDLは血液中で停滞してしまい、その結果として血管壁に沈着しだします。

LDLコレステロールは体内の血液中においては、抗酸化物質の作用による影響などで酸化されにくいのですが、血管壁の中では血液中と環境が異なるため酸化されやすくなり、【酸化LDL】へと変性します。

イメージ1

酸化LDLは動脈硬化を誘発する危険な要因

血管壁で悪玉コレステロールが酸化して性質を変えた「酸化LDL」が実は厄介な存在であり、これが動脈硬化を誘発する危険な要因となります。

体内の掃除屋さんといわれるマクロファージ(貪食細胞)は、通常のLDLコレステロールに対しては無視するのですが、「酸化LDL」を異物として認識して排除するために貪食します。酸化LDLを取り込み過ぎたマクロファージは「泡沫細胞」となり、動脈壁に付着しやすいため蓄積してしまい、これが動脈硬化を引き起こす大きな原因になっているといわれます。

このように動脈硬化は本質的に言えばコレステロール値が高いだけでは起こらず、活性酸素などの影響を受けてLDLコレステロールが酸化されることにより引き起こされ易くなり、酸化LDLが増加することが危険因子となるようです。

イメージ2

トランス脂肪
トランス脂肪(トランスファット)とは、植物性油(や魚油)を部分水素化という化学反応をさせてマーガリン、ショートニングなどを製造する過程で生じる、
”狂った脂肪酸”(異常で不健全な結合)、いわば「奇形油脂」のことであり、トランス脂肪を過剰に摂取すると、
血液中の悪玉コレステロールの増加と善玉コレステロールの減少を促進し、心臓病のリスクが高まるなどといわれています。
アメリカでは、米国医学学会の発表を受けて、全ての加工食品にトランスファット含有量の表示義務規制が2006年1月1日から実施されています。


コレステロール@健康メモの項目タイトル