トリプシン
すい臓(膵臓)の膵液に含まれる消化酵素の一種。
トリプシンとは
トリプシンはすい臓(膵臓)から分泌され、蛋白質の消化酵素の役割を果たします。 タンパク分解酵素であるトリプシンは、食物中のタンパク質を消化するために十二指腸で活性化され、その役割を果たしますが、 さまざまな原因により膵臓の中でトリプシンが活性化することにより、膵臓を自己消化してしまい膵炎を起こします。 トリプシンは他の消化酵素を活性化し膵炎を悪化させ、慢性膵炎の病態を形成する中心的な役割をしてしまうそうです。 |
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トリプシン・インヒビター
トリプシン・インヒビターとは、消化酵素であるトリプシンの働きを抑えるトリプシン活性阻害物質のことで、生の大豆に豊富に含まれています。 トリプシン・インヒビターは、トリプシンによるタンパク質分解酵素の働きを阻害することや、膵臓を肥大させるといったことから、以前は身体には悪影響を及ぼすものと考えれていましたが、 一方で体内でインスリンを増加させる作用があるので、糖尿病の治療や予防に役立つといったことで期待されている物質でもあります。 |
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トランス脂肪 |
【すい臓関連ニュース&トピックス】
癌という病気に関してはよく「5年生存率」というものがいわれるのですが、これは治療後に癌が完治したかどうかを判断するひとつの目安として用いられているわけですが、当然の事ながら癌の種類によって変わってきますし、同じ癌であっても治療を開始した時点でどの程度進行していたかによっても異なります。
そこで、癌の種類(部位による違い)での生存率を統計的にみてみると、すい臓がんというのは5年生存率が極めて低く、このことからもいかに厄介な病気であるかが窺い知れると思います。
30数年前頃では同じように5年生存率が低かった肝臓がんや肺がんが、その後改善されて向上傾向にあるのに対して、すい臓がんは現在に至っても全くの横ばい状態といえる推移しか示していないといったデータもあり難治性がんの代表といえるのですが、あくまでも相対的な統計であり、医療機関の違いや発見時の進行度によっても差があるので、全く光明がないというワケではないと思われます。